
【レポート】祝・クラス優勝! TEAM JAOS『BAJA 1000 参戦報告会』
1月25日(土)、TEAM JAOSによる『BAJA 1000 参戦報告会』がU-BASE湘南にて開催されました。本イベントは、ウエインズが応援するTEAM JAOSが、北米最大級のオフロードレース『SCORE World Desert Championship 57th SCORE BAJA 1000(以下、BAJA 1000)』のSTOCK FULL SIZEクラスで優勝したことを記念して行われました。

「BAJA に出たい、出るのが夢」
響き渡るオフロードマシンのエンジン音、何万人もの観衆の熱狂、表彰台に立つヒーロードライバー。2000年に当時メカニックとして同大会に参加した父に連れられ、12歳の能戸ドライバーが
初めて目にしたBAJA 2000。その光景はまだ少年だった彼の心に深く刻まれ、「いつか自分も、あの場所に立ちたい」と強く願うようになりました。そして、その夢がついに現実となる瞬間が訪れたのです。
改めて説明すると、BAJA 1000とはメキシコ・バハ・カリフォルニア半島で開催されるオフロードレースの世界最高峰のひとつです。過酷な自然環境の中、数百マイルに及ぶコースを駆け抜けるキャノンボールレースであり、その壮絶さから”世界一タフなオフロードレース”とも称されています。

TEAM JAOSの挑戦と快挙
TEAM JAOSが掲げたBAJA 1000への3ヵ年計画の集大成となる2024年、彼らは最後の挑戦に臨みました。参戦1年目はマシントラブルにより100マイル(約160km)で無念のリタイア、2年目は完走するも制限時間である50時間をわずか40分オーバーし公式記録では未完走扱いに、そして迎えた3年目——。
「不思議と緊張せずに走れた」と過去2年の参戦経験が自信へとつながった能戸ドライバーは、総出走台数282台のうち完走179台(完走率63%)となった厳しいレースを完走し、エントリーしていたSTOCK FULL SIZEクラスで見事優勝を成し遂げました。

驚くべきは能戸ドライバーのアイアンマンぶりです。今回、能戸ドライバーは最初から最後までたった1人で走り切ったのです。通常、長時間の耐久レースでは複数のドライバーが交代しながら走行するのが一般的ですが、能戸ドライバーはその常識を覆し正に"鉄人"のような集中力と体力で挑みました。そうすることでドライバーと兼任するメカニックとしての深い知識を活かし、レース中のマシンの状態を的確に把握しながら走行を続けられたことが大きな強みとなったのでしょう。
TEAM JAOSのドライバーとして、また開発者として関わってきた彼だからこそ、自らの手で仕上げたマシンを信じ抜き最後まで走り切ることができたのかもしれません。この挑戦がどれほど過酷であったかを想像すると、その偉業の素晴らしさがより際立ちます。

参戦報告会の様子
トークショーでは、過酷なレース展開や3年間の挑戦を通じて得た経験やレースでの戦術などについて熱く語っている能戸ドライバーの姿とその言葉に熱心に耳を傾けているファンの姿が印象的でした。来場されたお客様の中には、実際にBAJA 1000を観にメキシコまで行ったお客様もいらっしゃいました。そして長年にわたりTEAM JAOSの挑戦を支えてきたメカニックチームや現地スタッフへの感謝の言葉もトーク中には述べられ、この勝利がチーム全員で掴み取ったものであることが改めて強調されました。

特別展示&乗車体験

U-BASE湘南のガレージには、実際に本大会にて使用されたマシン「LEXUS LX600"OFFROAD" TEAM JAOS 2024 ver.」が特別に展示されました。能戸ドライバー自らマシンの特徴やレース中のエピソードを解説したり、さらにコックピットへの乗車体験やエンジン音のデモンストレーションも行われ、BAJA 1000を戦い抜いたマシンの迫力あるサウンドがガレージに響き渡り、ファンにとっては貴重な体験となりました。BAJA 1000クラス優勝を支えたTEAM JAOSの技術力、そしてレースのリアルな興奮を体感できるこの展示は、多くのオフロードファンにとって忘れられない時間となったことでしょう。

さらなる新たな挑戦へ!
トークショーの最後には今後の挑戦や新たな目標についても言及し、2025年はLEXUS本隊の協力のもと、ハイブリッド車クラスでの新たなチャレンジが発表されました。「TEAM JAOSの挑戦は、まだ終わらない」——。さらなる進化への決意に来場者からはエールが送られ、TEAM JAOS『BAJA 1000 参戦報告会』は大盛況のうちに幕を閉じました。
