U-BASE Diary

U-VOICE インタビュー Vol.17 – TEAM JAOSドライバー 能戸 知徳

メキシコのバハ・カリフォルニア州にあるバハ・カリフォルニア半島で毎年11月に行われる自動車と二輪車のデザートレースシリーズ『SCORE ワールド・デザート・チャンピオンシップ』。全4戦で行われるこのシリーズの最終戦である『BAJA1000』は、完走率が50%に満たないために完走したものは”全員が勝者”とも言われる世界一過酷なレースであり、その長い歴史からデザートレースの元祖として最も格式の高い一戦とも言われている。U-BASEを運営するWEINSグループは、この過酷で格式高いラリーレース『BAJA1000』に挑んでいるTEAM JAOSのパートナーであり、2023年大会前にはWEINS本社にて『TEAM JAOS 2023 BAJA1000参戦壮行会』が開かれ、大会に使用する『LEXUS LX600”OFFROAD”TEAM JAOS 2023 ver.』が披露された。

今回のU-VOICEのゲストは、この昼夜を問わない世界最長のノンストップレースにTEAM JAOSとしては2022年大会から参加し、大会史上2番目に長い距離設定となった2023年大会にて全行程走破を果たしたTEAM JAOS メインドライバー 能戸知徳選手だ。

U-BASE編集部(以降、UB):BAJA1000完走おめでとうございます。まずは率直にレースを終えたご感想をお聞かせください。

能戸知徳(以降、T):2022年の前回大会では約100マイル地点で電装系のトラブルによりリタイアしたので、今回は1300マイル(約2100km)を走破出来たことが素直に嬉しいです。ドライバーとしてはもちろん、私の場合は開発部所属として車両製作にも携わっているので、そういった面も含めて大変嬉しい結果となりました。

UB:BAJA1000はデザートレースの元祖として最も格式の高い大会でありながら、世界で最も過酷なデザートレースと言われています。選手からみるとどういった大会ですか?

T:今年で56回目の開催という歴史ある伝統的な大会です。まず半世紀も継続されているレース自体が少ないうえに、良い意味で「変化していない」ということも大きな魅力の一つだと思います。SCOREインターナショナルの主催による全4戦とも、バハ・カリフォルニア半島が舞台となっています。この広大な大地(デザートコース)を走破する当イベントは、すべてのオフロードレーサーの憧れでもあるのです。

UB:そのBAJA1000の完走を成し遂げた『LEXUS LX600 "OFFROAD" TEAM JAOS 2023 ver.』。このマシンについてお聞かせください?

T:私たちが参加しているStock full classは改造範囲が非常に限られている(ECU含めてほぼ純正の改造のみ)ので、素材となるベース車両の性能がとても重要です。さらにオフロードでは高い堅牢性や運動性能まで必要となります。そんな意味でも、LX600をベースとしたマシンでこの大地に挑戦してみたかったのです。結果、レクサスのフラッグシップSUVであるLX600は広域にわたる安定感のある走りで見事に期待に応えてくれました。

UB:能戸ドライバーにとってラリーの魅力は?

T:オフロードはサーキットと違って、大前提に”冒険”の要素が含まれます。例えば出走順が1台変わるだけでも路面が著しく変化して、走破できるかスタックしてしまうか決まってしまう場合もあります。その他、いくらマシンだけが速くても、ドライバーの運転が上手でも、ナビゲーターが良くても、エンジニアが良くても、何か一つでも欠ければ結果を出すことは不可能です。トータルのバランスがとても重要になってくるのです。そこがラリーの一番の難しさでもあり、一番の達成感であり魅力なのだと思います。

UB:海外の遠征が多くあると思います。慣れない海外の土地でも心身をベストにコントロールする方法はありますか?また30時間以上、不眠不休で運転するために必要なことは何でしょうか?

T:特にありません。今でも緊張しますし、お腹も壊します(笑)。ただ、その場所が自分で求めていた場所でもありますし、夢でもあるのです。そこに居ること自体が自分にとって幸せなのです。達成感やそういった思考のおかげで、自然と時が過ぎていくイメージですね。

UB:コースの形状や特徴はどのように下調べするのでしょうか?

T:基本的にはプレランといって、全コース下見が可能です。そこで危険な箇所等に注意喚起を自らの意思でナビゲーションシステムに入力していく流れです。ただ、弊社のチームでは参加クラスの特徴として平均スピードが低いので下見を行わない有視界走行で運転しています。

UB:危険が伴うラリーレースですが、今までのラリーレースでこれはまずいと思った経験はありますか?

T:もちろんあります。2015年のBAJA1000にセカンドドライバーとして参加させていただいたのですが、マシントラブルによってレースコース上で止まってしまいました。数時間の後にサポート隊と合流して牽引してもらうことになったのですが、高温の中での長時間の待機によって私はすっかり脱水状態。そんな状況下でパワステの効かないマシンを操っての6時間ほどにわたる牽引車両の運転は、体力的にも精神的にも極限状態だったと記憶しています。

UB:自然の多い北海道北見市ご出身とお聞きました。自然やアウトドアはお好きでしょうか?

T:北海道出身ということもあり、小さいころからキャンプや釣りなど、アウトドアに囲まれた生活をしており、趣味では大自然の中で車を運転しているので、特に自らアウトドアに踏み込まなくても生活がアウトドアだったので特別意識をしたことはないです(笑)。

UB:アウトドアにおけるクルマへのこだわりなどありますか?

T:アウトドアといえばオフロードなのでSUVは絶対条件です。さらに私は個性を出したいので、車をカスタマイズして、リフトアップや最低限タイヤ&ホイール等は交換したいですね。

UB:それでは最後に2024年のドライバーとしてのご予定と豊富をお聞かせください。

T:2024年シーズンもTEAM JAOSはBAJA1000に挑戦いたします。前回大会で得た経験や知識をマシンのブラッシュアップやドライビング等に落とし込んで前回よりも良い走りが出来ればと思います。また、トレーニングとしてBAJA1000以外の大会にも参戦したいと計画中です。日本ではまだまだニッチなオフロードの世界ですが、最近はSNS等でもすぐに情報を得られますので、是非とも車好きな皆さまがオフロードの世界に興味を持っていただければ嬉しいです。

能戸 知徳選手 プロフィール

TEAM JAOSのドライバーである能戸知徳は、1999年に陸別道新オフロードバトルへの参戦でドライバー人生をスタートさせた。18歳で4WDプロショップ・パドックに入社。営業と開発を担当しながらもレース活動を継続し、AXCR2006ではジャオス・赤星とパジェロで完走。翌年の同大会では日本人最高位である総合4位を獲得した。更にジムニースーパートライアルチャンピオンシップ北海道DVでは3年連続シリーズ優勝するなど、34歳にして数々の戦歴をもっている。AXCR2015ではメカニックとしてTEAM JAOSを支え、同年12月にジャオスに入社。翌AXCR2016にはドライバーとしてチームを総合5位入賞へと導引。そして2017年、2018年に引き続き2019年も参戦し、念願のT1Gクラス優勝を果たした。2021年、2022年には全米最長のオフロードレース「Best In The Desert Vegas to Reno」にも参戦。そして2022年より2年連続「BAJA1000」へ参戦。

JAOS公式ホームページ

WEINS PARK海老名にて凱旋イベントが決定!

そして2月23日(金 / 祝日)にWEINS PARK海老名において、JAOS 能戸知徳選手をお招きし、BAJA1000を走破した『LEXUS LX600”OFFROAD” TEAM JAOS 2023 ver.』の凱旋車両の展示イベントを行います。イベント詳細は後日発表させていただきます。

JAOS『LEXUS LX600”OFFROAD” TEAM JAOS 2023 ver.』 凱旋車両 展示イベント

2024.02.23

祝日
場所:WEINS PARK海老名
〒243-0422 海老名市中新田 3289-40

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