GW必見!キャンピングカー文化を知れるムービー 3選
キャンピングカーを想像した時に、私は真っ先にアメリカの広大な大地を想像してしまいます。
幾多の映画作品で映し出されるルート66(イリノイ州シカゴとカリフォルニア州ロサンゼルスを結ぶ全長3,940キロメートルにおよぶ国道)を走るキャンピングカーでの大陸横断ドライブは憧れでもあり、日本では中々体験はできるようなものではないでしょう。
今回はそんな「キャンピングカー文化」を知ることができる海外のムービーを3本ご紹介したいと思います。
『快適! キャンピングカー・ライフ』
快適! キャンピングカー・ライフ(2020年/アメリカ /ドキュメンタリー・シリーズ)
AbemaTVで配信されているアメリカのドキュメンタリー・シリーズ。
気のあう仲間たちとキャンプを楽しむのはもちろん、近年ではソロキャンパーも増えて、ここ日本でも各人のキャンプに対して楽しみ方が多様化しています。
アメリカはというと、家族みんなで週末やバケーションに車旅をするのが本当に好きなんだなと、このドキュメンタリーを見て感じます。
本作は6話からなるキャンピングカー選びに密着したドキュメンタリー作品なのですが、別荘やセカンドハウスとして家族でキャンプを楽しむ多くの人は、キャンピングカーにまるで自宅のような快適性を求めて選んでゆきます。
作品中の何組かの家族は、自宅を売り払い、モーターホームとして暮らそうとカーディーラーへ足を運ぶのですが、選ぶ車はスケールと装備がまさしく「動く家」。登場するだいたいの人が予算をオーバーしてしまいますが(笑)それだけあって妥協せず選ぶ人々にはどこか共感すらしてしまいます。
『究極のハピネスを求めて』
究極のハピネスを求めて (2017年/ アメリカ/ Netflix 長編ドキュメンタリー)
ドイツ在住のカップルが、愛犬を連れて、キャンピングカーに改装したスクールバスで北米から南米を目指して旅する壮大なロードトリップのドキュメンタリー。
この映画で特筆なのは大自然の風景が非常に美しく映し出され、是非大型のTVで観ていただきたい。
旅の最初はカナダ・ヴァンクーヴァー、そこからカナダを横断してアラスカまで行く大自然は本当に素晴らしい。そこからアメリカ西海岸を南下してメキシコを目指す道程にも、様々な困難があり、その都度土地土地の人たちに助けられ、観ていると一緒にロードトリップを楽しんでいる気分になれます。
半年以上かかって念願のメキシコに辿り着くも、最後は愛犬が病になり、モーターホームに改装したスクールバスを手放し、タイトル通りに“究極のハピネス”を求めた旅は終着してしまいますが、ラストのそれぞれの両親の元へ帰郷するシーンは感動します。
『ノマドランド』
『ノマドランド』
今年のアカデミー賞でクロエ・ジャオ監督が、アジア系女性初監督賞を受賞し、話題の今作はアメリカのRVパーク文化の一面を知ることができるロードムービーです。
主人公の彼女は様々に理由によって、一人でキャンピングカーをモーターホームとして生きてゆきます。
その車に亡き夫との思い出を詰め込み、〈現代のノマド=遊牧民〉として、季節労働の現場を渡り歩きます。ひとところに定住することなく、季節季節で場所を変えて生きていく様は自由にも思えますが、ノマドには生活のためにそうせざるを得ない理由も垣間見れ、自由そのものについても深く考えさせられます。
環境に左右されず、様々な土地でうける影響や体験は自由そのものに見えても、代わりに転々とする上で孤独も受け入れなければならないこと。
キャンピングカーと共に移動する季節労働者に対して、RVパークと呼ばれる(日本でいうと車中泊できる道の駅のようなもの)施設を転々してゆくのですが、アメリカにはそんな人々を雇用として受け入れる企業があり、RVパークもそのために無数に存在し、生活の多様化を認める文化的側面も知ることができます。
キャンプ・シーズンはもうすぐ!
ハンドルを握ることができれば、キャンピングカーは普段の日常を離れて、容易に環境を変えてくれる素晴らしい乗り物です。
日本でもキャンピングカーの登録台数は年々右肩上がり10万台をオーバーですがアメリカはなんと50万台オーバー。流石アメリカ!
「キャンピングカー文化」が生活に溶け込んでいると言えるでしょう。
広大な地形や道路事情はもちろんですが、良質なロードムービーを観ると、キャンピングカーの機能性や用途はもちろん、様々な文化的な側面も見えて興味深く勉強になります。
季節的にはゴールデンウィークを過ぎると、夏キャンプ・シーズンはもうすぐです。
ここで紹介した映画や映像作品で、是非そんな気持ちを高めてみてはいかがでしょうか